第68回診療放射線技師国家試験を解説#PM6~10

午後 問6

X線用可動絞りで最もX線管側にある部品はどれか。 

  1. 上羽根 
  2. 奥羽根 
  3. 下羽根 
  4. ミラー 
  5. 目盛板 

解説

焦点から順に奥羽根、下羽根、ミラー、上羽根、目盛板

答え 2

午後 問7

X線自動露出制御装置を用いた撮影で画像濃度が低下するのはどれか。

  1. 被写体厚の増加 
  2. 撮影時間の短縮 
  3. 後面検出方式における管電圧の低下 
  4. 前面検出方式における管電圧の上昇 
  5. 後面検出方式における管電流の増大 

解説

  • 被写体厚の増加:被写体への線量の吸収が増加するため画像濃度が低下
  • 撮影時間の短縮:短時間ほど応答時間分の画像濃度が上昇
  • 後面検出方式における管電圧の低下:検出器に届く線量が低下するため画像濃度が上昇
  • 前面検出方式における管電圧の上昇:検出器に届く線量が増加すると共に画像濃度が上昇
  • 後面検出方式における管電流の増大:検出器に届く線量が増加すると共に画像濃度が上昇

答え 1

午後 問8

撮像管と比較した場合のCCDの特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。 

  1. 振動に弱い。 
  2. 残像が多い。 
  3. 変調度が低い。 
  4. 画像歪みが少ない。 
  5. ダイナミックレンジが広い。 

解説

  • 振動や衝撃に強い
  • 残像が少ない
  • 像のひずみが少ない
  • 画像歪みが少ない
  • ダイナミックレンジが広い
  • ハレーションがない
  • 画像周辺部の劣化がない
  • コントラスト分解能が高い
  • 経年変化による劣化が生じにくい(半永久的に使用可能)

答え 4,5

午後 問9

X線透視撮影装置で正しいのはどれか。 

  1. 近接式は術者のX線防護が不要である。 
  2. 近接式は遠隔式に比べ術者被ばくが少ない。 
  3. 近接式は遠隔式に比べ正確な体位変換が困難である。 
  4. アンダーテーブルX線管形はオーバーテーブルX線管形に比べ術者の被ばくは少ない。 
  5. オーバーテーブルX線管形はアンダーテーブルX線管形に比べ患者の体位変換が困難である。 

解説

  1. 近接式は術者のX線防護が必要
  2. 近接式は遠隔式に比べ術者被ばくが多い
  3. 近接式は遠隔式に比べ正確な体位変換が容易
  4. オーバーテーブルX線管形はアンダーテーブルX線管形に比べ患者の体位変換が容易

答え 4

午後 問10

散乱線除去グリッドで正しいのはどれか。 

  1. 同一のグリッドであれば管電圧が低いほど露出倍数は小さい。 
  2. グリッド比は吸収はくの間隔に対する吸収はくの高さの比である。 
  3. グリッド密度とは中心部における10cm当たりのはくの本数をいう。 
  4. グリッド密度が同じであればグリッド比が大きいほど露出倍数は小さい。 
  5. グリッド比が同じであればグリッド密度が小さいほど露出倍数は小さい。 

解説

  • 同一のグリッドであれば管電圧が低いほど露出倍数は大きい
  • グリッド密度とは中心部における1cm当たりのはくの本数をいう
  • グリッド密度が同じであればグリッド比が大きいほど露出倍数は大きい
  • グリッド比が同じであればグリッド密度が小さいほど露出倍数は大きい

露出倍数は全X線透過率の逆数であるので、露出倍数が小さい = X線を透過し易いと考えるとわかりやすいかも

答え 2

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