第69回診療放射線技師国家試験を解説#AM6~10

午前 問6

インバータ式X線装置の管電圧波形を示す。
同一の管電流時間積で管電流を大きくしたときの管電圧波形はどれか。
ただし、すべての波形の縦軸・横軸の目盛は同じである。

解説

管電流時間積が変わらず、管電流を大きくなるので横軸の時間が短くなり、立下がりが急となる

答え 4

午前 問7

自動露出制御装置の特性で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 短時間特性は、撮影時間が短くなるほど光学濃度が低くなる。
  2. 長時間特性は、撮影時間が長くなるほど光学濃度が高くなる。
  3. 前面検出方式は、管電圧が低くなるほど光学濃度が低くなる。
  4. 後面検出方式は、管電圧が低くなるほど光学濃度が低くなる。
  5. 管電圧特性は管電圧によって光学濃度が変動する現象をいう。

解説

  • 短時間特性(応答特性)は、照射停止信号からAECが停止するまでのラグにより光学濃度が高くなる
  • 長時間特性は、光電管の暗電流が時間とともに増加することで光学濃度が低くなる
  • 後面検出方式は、管電圧が低くなるほど検出器へのX線量が低下することで光学濃度が高くなる

答え 3,5

午前 問8

蛍光体Gd2O2S:Tbの特徴で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 蛍光板として使用される。
  2. 輝尽性蛍光作用を利用して画像を取得する。
  3. 発光スペクトルの最大ピークの波長は425nmである。
  4. FPDでは蛍光体からの発光を受光素子で電荷に変換する。
  5. 増感紙として使用するときの適合フィルムはレギュラータイプである。

解説

  • 輝尽性蛍光作用を持たない
  • 発光スペクトルの最大ピークの波長は545nmである
  • 増感紙として使用するときの適合フィルムはオルソタイプである。

答え 1,4

午前 問9

1回転0.5秒の64列のマルチスライスCT装置を用いてコリメーション幅0.625mm、テーブル移動速8cm/sで撮影したとき、ビームピッチとして正し いのはどれか。

  1. 0.1
  2. 1
  3. 2
  4. 64
  5. 128

解説

8 × 10 × 0.5 / ( 0.625 × 64 ) = 1

答え 2

午前 問10

CT値で誤っているのはどれか。

  1. 水のCT値は0HUである。
  2. CT値は最大1,000HUである。
  3. 灰白質のCT値は白質より高い。
  4. 甲状腺のCT値は筋肉より高い。
  5. 空気のCT値は-1,000HUである。

解説

骨のCT値がおよそ1,000HUであり、それ以上も存在する

答え 2

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