第71回診療放射線技師国家試験を解説#PM36~40

午後 問36

標準計測法 12 に基づく光子線の電離箱線量計を用いた基準条件における水吸収線量評価について正しいのはどれか。
ただし、温度・気圧は標準条件とする。

  1. SSD が長くなると、過大評価となる。
  2. 気圧を高く読み間違えると、過大評価となる。
  3. 温度を高く読み間違えると、過大評価となる。
  4. 電離箱を深い位置に誤設置した場合、過大評価となる。
  5. Farmer〈ファーマ〉形電離箱の実効中心をアイソセンタに誤設置した場合、過大評価となる。

解説

湿度気圧補正係数kTP=((273.2+t)/(273.2+22))×1013.3 / p

気圧が低く湿度が高いと係数の値が大きくなる

答え 3

午後 問37

対向2門照射法で標的に 200 cGy 照射した場合の MU 値に最も近いのはどれか。
ただし、ビームウエイトは均等とし、組織最大線量比 0.872、出力係数 1.017、モニタ校正値 1.01 cGy・MU-1とする。

  1. 85
  2. 89
  3. 112
  4. 114
  5. 115

解説

MU = 200 / (0.872 × 1.017 × 1.01 × 2)≒ 112

答え 3

午後 問38

標準計測法 12 に基づく電子線におけるフィールド電離箱の相互校正で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. リファレンス電離箱は平行平板形電離箱である。
  2. Pwallの不確かさが 60Co γ 線校正より低減できる。
  3. 相互校正した電離箱の線質変換係数には kQ,Qintを用いる。
  4. 外部モニタ電離箱は、校正深 dcの設置が推奨されている。
  5. 相互校正の基準線質は R50 > 10 g・cm-2 が推奨されている。

答え 2,4

午後 問39

強度変調放射線治療〈IMRT〉で誤っているのはどれか。

  1. 回転照射で使用できる。
  2. 金属フィルタを用いる場合もある。
  3. マルチリーフコリメータが使用される。
  4. フォワードプランにより計画を立案する。
  5. 内側にくびれた凹形の線量分布が作成できる。

解説

現在の治療計画は主にインバースプランニングによっておこなう

答え 4

午後 問40

治療計画用 CT 装置で不要なのはどれか。

  1. 平板寝台
  2. レーザーポインタ
  3. DICOM 規格対応
  4. 広いガントリ開口径
  5. ガントリのチルト機構

解説

ガントリのチルト機構は診断用CT装置に用いるもので、治療用には必要がない

答え 5

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