第72回診療放射線技師国家試験を解説#PM11~15

午後 問11

超音波ドプラ法で血流エコーを主に生じているのはどれか。

  1. 血 漿
  2. 血管壁
  3. 血小板
  4. 赤血球
  5. 白血球

答え 4

午後 問12

無散瞳眼底カメラについて被検眼からカメラまでの構造の順序で正しいのはどれか。

  1. 対物レンズ → 有孔ミラー → 撮影レンズ
  2. 有孔ミラー → 対物レンズ → 撮影レンズ
  3. 対物レンズ → 赤外光源ランプ → 撮影レンズ
  4. 赤外光源ランプ → 有孔ミラー → 撮影レンズ
  5. 赤外光源ランプ → 対物レンズ → 撮影レンズ

解説

答え 1

午後 問13

直接撮影用 X 線装置の不変性試験(JIS Z 4752 – 2 – 11)において、正しいのはどれか。

  1. X 線像全域の光学的濃度差は基礎値の ±0.5 以内である。
  2. 表示された焦点受像器間距離は表示値の ±10%以内である。
  3. 自動露出制御試験における受像面への X 線入力は基礎値の ±50%以内である。
  4. X 線照射野サイズの数値表示の正確さは焦点受像器間距離の±2%以内である。
  5. マニュアル制御試験における X 線源からの X 線出力は基礎値の ±50%以内である。

解説

  • Ⅹ線源からのⅩ線出力:
     マニュアル制御試験:基礎値の±20 %以内
     自動露出制御試験:基礎値の−20〜+25 %以内
  • 受像面のⅩ線入力:
     マニュアル制御試験:光学的濃度差は基礎値の±0.3以内、線量で ±30%以内
     自動露出制御試験:光学的濃度差は基礎値の ±0.15以内、 ±15%以内
  • 幾何学的特性:
     焦点受像器間距離(SID):表示値の ±1%以内
     X線ビーム軸とⅩ線受像器との垂直度:受像面の垂直軸の ±1.5°以内
     X線照射野サイズの数値表示の正確さ:SIDの ±2%以内
  • 高コントラスト解像度:連続変化の解像度テストパターンの20%をこえて低下しない
  • Ⅹ線像全域の光学的濃度変化:基礎値の ±0.1以内

答え 4

午後 問14

X 線自動露出制御装置(ホトタイマ)を用いた撮影で受像器入射線量が低下するのはどれか。

  1. 撮影時間の短縮
  2. 被写体厚の増加
  3. 後面検出方式における管電圧の低下
  4. 後面検出方式における管電流の増大
  5. 前面検出方式における管電圧の上昇

解説

被写体厚特性
  被写体厚の薄い短時間撮影において濃度が高くなる
  被写体厚の厚い長時間撮影において濃度が低くなる

答え 2

午後 問15

MRIに用いる造影剤について正しいのはどれか。2つ選べ

  1. Gd 造影剤は T1 緩和時間を短縮する。
  2. MRCP では造影剤を用いることはない。
  3. Gd 造影剤は T2 緩和時間に影響を与えない。
  4. Gd – EOB – DTPA は肝腫瘍の診断に用いる。
  5. Gd 造影剤による重篤な副作用は知られていない。

解説

  • Gd 造影剤はT1緩和時間を短縮し、濃度が高くなるとT2緩和時間短縮が優位となる
  • MRCP では塩化マンガン四水和物(ボースデル)造影剤やクエン酸鉄アンモニウム(フェリセルツ)造影剤を用いる
  • Gd造影剤による重篤な副作用として腎性全身性線維症(Nephrogenic Systemic Fibrosis,NSF)が知られている → 腎障害のある患者は原則禁忌

答え 1,4

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