第72回診療放射線技師国家試験を解説#PM46~50

午後 問46

増感紙・フィルムのセンシトメトリで正しいのはどれか。

  1. 相反則が成り立つのでタイムスケール法を用いる。
  2. ブーツストラップ法には矩形波チャートを用いる。
  3. 現像処理温度が高いと特性曲線は右側にシフトする。
  4. 焦点 – フィルム間距離が2倍になれば X 線強度は4倍になる。
  5. 感度が高い増感紙・フィルムの方が特性曲線は左側に位置する。

解説

  • タイムスケール法はアナログ系で相反則不軌の影響を受ける
  • ブーツストラップ法にはアルミステップを用いる
  • 現像処理温度が高いと写真濃度が高くなり、特性曲線は左側にシフトする
  • 焦点 – フィルム間距離が2倍になれば X 線強度は 1/4倍になる(距離の逆二乗則

答え 5

午後 問47

二次元画像の画素値を図に示す。
この画像に平均値フィルタを用いた重み係数1のアンシャープマスク処理をしたとき、座標(1,1)における出力値で正しいのはどれか。

  1. -3
  2. -2
  3. 1
  4. 2
  5. 4

解説

-k/9-k/9-k/9
-k/92-k/9-k/9
-k/9-k/9-k/9
アンシャープマスク処理フィルタ

答え 2

午後 問48

HL7 の特徴について正しいのはどれか。

  1. 放射線画像の伝送規格を定めている。
  2. 医療情報交換のための標準規格である。
  3. 放射線情報システムに特化したものである。
  4. データ交換のトランザクションを規定していない。
  5. OSI 参照モデルのプレゼンテーション層に対応している。

解説

答え 2

午後 問49

モニタの品質管理項目と使用するものの組合せで正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 輝度応答評価       TG 18 – CT テストパターン
  2. 輝度均一性評価      ANG テストパターン
  3. 視野角特性評価      GD テストパターン
  4. 全般的画質評価      TG 18 – QC テストパターン
  5. 幾何学的ひずみ評価    TG 18 – MP テストパターン

解説

判定方法分類テストパターン
測定器
目視全体評価TG18-QC
判定用臨床画像または基準臨床画像
グレースケールTG18-QC
アーチファクトTG18-UNL80
TG18-QC
測定輝度均一性TG18-UNL80
輝度計
コントラスト 応答
最大輝度TG18-LNまたはBN
輝度計
輝度比
色度TG18-UNL80
色度計
  • 輝度応答:TG18-CT
  • 画素欠陥:TG18-UN
  • ベイリンググレア:TG18-GVN
  • 視野角:ANG
  • 幾何学的画像評価:GD

答え 1,4

午後 問50

腎臓の解剖について正しいのはどれか。

  1. 腹腔内臓器である。
  2. 皮質は主に集合管からなる。
  3. 髄質は主に糸球体からなる。
  4. 髄質は皮質の外側に位置する。
  5. 右側は左側よりも低位であることが多い。

解説

  • 腹腔内臓器:胃、十二指腸上部、空回腸、横行結腸、脾臓、卵巣卵管など
  • 皮質:腎小体(糸球体、ボーマン嚢)
  • 髄質:集合管からなり皮質の内側に位置する
  • 右腎の上に肝臓があるため左腎よりも低位に位置する

答え 5

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