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第72回診療放射線技師国家試験を解説#PM66~70

午後 問66

内部被ばくの最大の原因となっている天然放射性核種はどれか。

  1. 40K
  2. 210Pb
  3. 222Rn
  4. 226Ra
  5. 228Th

解説

環境省HPから「放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(平成26年度版) 放射線の基礎知識と健康影響」

答え 3

午後 問67

放射線被ばくGy 当たりの発がん過剰相対リスクが、被ばく時年齢0〜9歳と40歳以上とで差が最も大きいのはどれか。

  1. 胃がん
  2. 肺がん
  3. 咽頭がん
  4. 結腸がん
  5. 甲状腺がん

解説

絶対リスク:一定期間にわたって集団中に生じた疾患のうち、放射線被曝により影響を受けた総例数または率

相対リスク:性、年齢などを一致させた対照群と比較して被曝群のリスクが何倍になっているかを表すもの

過剰相対リスク:相対リスクから1を引いたもの
自然発生率が少なく、放射線誘発リスクが大きいものでは過剰相対リスクが高くなる。過剰相対リスクは白血病が最も大きく、次いで乳癌甲状腺癌が大きい。

答え 5

午後 問68

放射線治療による有害事象で最も早期にみられるのはどれか。

  1. 白内障
  2. 萎縮膀胱
  3. 口内乾燥
  4. 肺線維症
  5. 皮膚の色素沈着

解説

治療開始2週間以降から口腔粘膜炎・口腔乾燥は発症する可能性がある
萎縮膀胱・肺線維症・皮膚の色素沈着は晩期有害事象

答え 3

午後 問69

温熱療法で正しいのはどれか。

  1. G1 期で有効である。
  2. pH が低いほど効果が高い。
  3. 放射線損傷の回復を促進する。
  4. 放射線増感効果は 38 ℃で最も高い。
  5. 連続して毎日施行するのが望ましい。

解説

温熱療法:
 S期後半低pH低血流低栄養で効果が高い
 温度を高くすると効果が高い(39℃以上)
 細胞の温熱耐性により2回目以降は効果が低くなる → 3日以上の間隔をあけて行う
 放射線治療、抗がん剤と併用で増感効果

答え 2

午後 問70

核子当たりの平均結合エネルギーが最も大きいのはどれか。

  1. 4He
  2. 12C
  3. 56Fe
  4. 208Pb
  5. 238U

解説

質量60(Fe)付近で結合エネルギーは最大(8.8[MeV])となる

答え 3

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