もくじ
午前 問81
Bragg-Gray〈ブラッグ・グレイ〉の空洞理論で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 二次電子の飛程は空洞より小さい。
- δ線を除外した阻止能比を用いている。
- 空洞内の電離電荷から媒質の吸収線量が求められる。
- 質量衝突阻止能比がエネルギーで大きく変化しない。
- 媒質と空洞壁材の質量エネルギー吸収係数は同一である。
解説
ブラッグ・グレイの空洞理論
・空洞の大きさが、充填ガス中の2次粒子(δ線)の飛程と比べて小さい
・電離箱の壁の厚さが2次粒子の飛程より十分に大きく、一次放射線が乱されない程度に十分に小さい
条件が成立したときに電子平衡状態となり、空気と物質の吸収線量の比は質量エネルギー吸収係数の比に等しくなる
答え 3,4
午前 問82
蛍光ガラス線量計について正しいのはどれか。
- 放射線照射により蛍光中心が生成される。
- TLDと比較してフェーディングの影響が大きい。
- 1回読み取りを行うと照射された線量情報を失う。
- 放射線のエネルギーに対する依存性は無視できる。
- 放射線照射後、紫外光を当てると青色の蛍光を発生する。
解説
蛍光ガラス線量計
・紫外線レーザーを当てるとオレンジ色に発光する
・アニーリング(加熱)によって蛍光中心が消失し、繰り返し測定が可能となる
・フェーディングの影響はほとんどない
答え 1
午前 問83
診療放射線技師の対応として適切なのはどれか。
- 病院の待合室で知人を見かけたため電子カルテで詳細を閲覧した。
- 研究のため患者個人情報を USBメモリに保存して自宅に持ち帰った。
- 意識不明の入院患者だったのでネームバンドで本人確認をして X 線撮影を行った。
- 医師の撮影指示は右膝であったが、患者が左膝痛を訴えていたため自己判断で左膝を撮影した。
- 上部消化管 X 線造影中に患者を支える必要があったので、看護師に透視のスイッチを押してもらった。
答え 3
午前 問84
DXA法の骨密度測定で正しいのはどれか。
- Tスコアの算出はできない。
- SXA法と比較して精度が劣る。
- 測定部位として腰椎が用いられる。
- 授乳中女性の骨密度は大幅に増加する。
- 50歳以上での骨密度の減少は男性で著しい。
解説
- Tスコアとは若年成人と比較した骨密度の値
- SXA法よりも精度が高い
- 測定部位は主に腰椎、大腿骨頸部、橈骨、踵骨など
- 授乳中女性の骨密度は減少することがある
- 50歳以上での骨密度の減少は女性で著しい
答え 3
午前 問85
X 線管焦点サイズが Fで拡大率が Mの場合、半影の大きさを表すのはどれか。
- F・M
- F・M-1
- F-1・M
- F・(M-1)
- F -1・(M-1)
解説
焦点被写体間距離を a、被写体受像面間距離を bとすると
M=(a+b)/ a
半影の大きさ H=F×(b / a)
答え 4