第71回診療放射線技師国家試験を解説#PM21~25

午後 問21

SE法によって TR 400ms、TE 10msで撮影された頭部 MR像について正しいのはどれか。

  1. 脂肪は低信号で描出される。
  2. 脳梗塞は高信号で描出される。
  3. 脳脊髄液は高信号で描出される。
  4. 脳下垂体後葉は高信号で描出される。
  5. 灰白質は白質よりも高信号で描出される。

解説

問題の条件はT1強調画像だとわかるので、選択肢よりT1強調画像に合ったものを選ぶ

TRTE
T1強調画像500前後20前後
T2強調画像2000~4000100前後
プロトン密度強調画像2000~400020前後

答え 4

午後 問22

拡散強調像について正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 真の拡散係数が得られる。
  2. 脂肪抑制法が併用される。
  3. 組織の T2値の影響を受ける。
  4. 急性期脳梗塞は低信号に描出される。
  5. 撮影には一般的に SE法が用いられる。

解説

難問だと思うが、以下のことは覚えておくと良いと思われます

  • 脂肪抑制法が併用される
  • 組織の T2値の影響を受ける
  • 急性期脳梗塞は高信号に描出される
  • 撮影には一般的に EPI法が用いられる

答え 2,3

午後 問23

腰椎 MRIの矢状断像で呼吸性アーチファクトを軽減する方法として正しいのはどれか。

  1. TEを長くする。
  2. フリップ角を大きくする。
  3. 位相エンコード方向を頭尾方向にする。
  4. 腰椎にサチュレーションパルスを付加する。
  5. MT〈magnetization transfer〉パルスを付加する。

解説

呼吸性(モーション)アーチファクト

  • 位相エンコード方向に見られる
  • 対策
    • 位相エンコード方向を変更する
    • 呼吸同期を使用する
    • 短時間撮影

サチュレーションパルスは折り返しアーチファクトに有効
MTパルスはMRAで利用する

答え 3

午後 問24

ファンクショナル MRIで正しいのはどれか。

  1. 造影剤を使用する。
  2. データ取得に SE法を用いる。
  3. 脳実質の動きを画像化している。
  4. データ処理に最大値投影法を用いる。
  5. 運動野を描出するためには指先の運動を行う。

解説

  • EPI法血流動態解析をおこなう
  • BOLD効果を利用する
  • 造影剤を使用せずに撮像が可能

答え 5

午後 問25

99mTc – MIBIを用いた副甲状腺シンチグラフィで正しいのはどれか。

  1. 心臓が描出される。
  2. 甲状腺ブロックを行う。
  3. 正常の副甲状腺が描出される。
  4. デキサメタゾン抑制試験が有用である。
  5. 甲状腺描出は早期像よりも後期像が強い。

解説

  • 心筋血流・副甲状腺シンチグラフィに使用される
  • 正常の副甲状腺にはほとんど集積しないが、副甲状腺腫瘍で高い集積が見られる
  • 甲状腺への集積は早期で洗い出される

答え 1

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