第72回診療放射線技師国家試験を解説#PM91~95

午後 問91

X 線写真を示す。
異常を認める部位はどれか。

  1. 烏口突起
  2. 肩峰
  3. 鎖骨
  4. 上腕骨頭
  5. 肋骨

解説

左鎖骨骨折

答え 3

午後 問92

頸椎撮影の体位と観察部位の組合せで正しいのはどれか。

  1. 正面撮影         前縦靱帯
  2. 斜位撮影         後縦靱帯
  3. 開口位撮影        黄色靱帯
  4. 側面(中間位)撮影    椎間孔
  5. 側面(前屈位)撮影    環椎歯突起間距離

解説

  • 前縦靭帯・後縦靭帯・黄色靭帯は側面で観察する
  • 開口位撮影は軸椎(歯突起)を観察する
  • 椎間孔は斜位で観察する
  • 側面撮影では環椎歯突起間距離を正確に測定するために焦点被写体間距離はおよそ150 cm(正面・斜位は100 cm)

答え 5

午後 問93

冠動脈 CT に用いられる画像表示法で、冠動脈内腔の中心線抽出が必要なのはどれか。

  1. VR
  2. MIP
  3. MinIP
  4. Raysum
  5. Curved MPR

解説

国試的にはCurved MPRと冠動脈造影 CTはセットで覚えておくといいかも(実際は歯科領域などでも使われることがある)

答え 5

午後 問94

信号および雑音からなる試料と雑音のみの試料を観察して得られた、確信度の確率密度分布を図に示す。上が信号および雑音、下が雑音のみの分布である。
しきい値を T としたとき、TNF を表す領域は図中のどれか。
なお、A から D は、曲線下面積を表すものとする。

  1. A
  2. C
  3. D
  4. A + C
  5. B + D

解説

TNF(真陰性率):雑音のみの試料を正しく雑音と判定した割合 → C
TPF(真陽性率):信号の入った試料を正しく信号と判定した割合 → B – D
FNF(偽陰性率):信号の入った試料を誤って雑音と判定した割合 → C – A
FPF(偽陰性率):雑音のみの試料を誤って信号と判定した割合 → D

答え 2

午後 問95

X 線画像の評価で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 被写体のコントラストが上昇すれば解像力は低下する。
  2. ROC 解析は読影者間の能力の差を評価することができる。
  3. RMS 粒状度はフィルム濃度の変動を標準偏差値で表している。
  4. 解像力は 1/4d cycles/mm である。(d:分離不能になった細線の幅)
  5. X 線撮影系の MTF 評価では 10 cycles/mm の特定空間周波数がよく用いられる。

解説

  • 被写体のコントラストが上昇すれば解像力も上昇する
  • 解像力は 1/2d cycles/mm

答え 2,3

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