第66回診療放射線技師国家試験を解説#AM76~80

午前 問76

ウェッジフィルタを使用した直交二門照射で病巣に2Gyを照射するとき、1門当たりのモニタ単位[MU]はどれか。
ただし、線量の重み付け 1:1、TMR 0.92、ウェッジ係数 0.70、出力係数 0.95、モニタ校正値 1.02cGy/MUとする。

  1. 110
  2. 160
  3. 210
  4. 265
  5. 320

解説

1門あたり100cGyの照射となるので

100 / (0.92 × 0.95 × 0.7 × 1.02) = 160

答え 2

午前 問77

高エネルギー電子線の水吸収線量計測の基準条件で誤っているのはどれか。

  1. SSD は100cmとする。
  2. 照射野は10cm × 10cm以上とする。
  3. 校正深は 0.6R50 - 0.1g cm-2である。
  4. R50<4g cm-2の場合、ファーマ形電離箱を用いる。
  5. 平行平板形電離箱の基準点は電離空洞内前面の中心とする。

解説

R50 < 4g cm-2の場合、平行平板形電離箱
R50 ≥ 4g cm-2の場合、平行平板形またはファーマ形電離箱

答え 4

午前 問78

線量率定数を利用した密封小線源の線量計算で必要ないのはどれか。

  1. 放射能
  2. 非等方性関数
  3. 空気カーマ強度
  4. 線源幾何学係数
  5. 放射状線量関数

答え 1

午前 問79

高エネルギーX線治療で誤っているのはどれか。

  1. 子宮頸癌での中央遮蔽は直腸障害を予防する。
  2. 食道癌での回転照射は肺の障害を減少させる。
  3. 急性白血病の全脳照射では両眼のレンズを遮蔽する。
  4. Ⅰ期声門癌の照射には10MVより4MVが適している。
  5. 上顎癌でのウェッジフィルタは線量分布の均一性を改善する。

解説

食道癌での回転照射は線量分布は改善されるが照射線量は変化しないので肺の障害は減少しない

答え 2

午前 問80

全身照射〈TBI〉で誤っているのはどれか。

  1. 分割照射で合併症を減らす。
  2. 総線量は50Gyが選択される。
  3. 重大な合併症に放射線肺炎がある。
  4. 10cGy/分程度の線量率で照射する。
  5. 腫瘍細胞の根絶と免疫制御を目的としている。

解説

総線量は12Gy

答え 2

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