第70回診療放射線技師国家試験を解説#AM86~90

午前 問86

胸部X線撮影で高圧撮影を行う理由はどれか。

  1. 心臓陰影の拡大を抑制する。
  2. 散乱線の発生量を減少させる。
  3. 画像コントラストを向上させる。
  4. 生殖腺の被ばく線量を軽減させる。
  5. 骨と重なった病巣部を観察しやすくする。

解説

胸部撮影は肋骨と病変部が重なって観察不能になる事を防ぐため高電圧を使用する

答え 5

午前 問87

非イオン性水溶性ヨード造影剤で正しいのはどれか。

  1. 検査前にヨードテストを実施する。
  2. アナフィラキシーは用量依存性に発生する。
  3. 投与した患者の10〜15%に副作用が発生する。
  4. 重篤な甲状腺疾患のある患者への投与は禁忌である。
  5. モノマー型製剤の分子量はダイマー型製剤よりも大きい。

解説

  • 検査前にヨードテストは実施しない
  • アナフィラキシー発生は用量に依存しない
  • 投与した患者の3.1%に副作用が発生する
  • モノマー型製剤の分子量はダイマー型製剤よりも小さい

答え 4

午前 問88

X線CTで正しいのはどれか。

  1. 頸部の撮影では両手を挙上させる。
  2. 骨盤部の撮影の基準点は剣状突起である。
  3. CTコロノグラフィは骨盤高位で撮影する。
  4. 部分体積効果の低減にはスライス厚を薄くするのが効果的である。
  5. 造影検査を行う場合には検査前24時間程度の絶飲食を必要とする。

解説

  • 頸部の撮影では両手を挙上しない
  • 骨盤部の撮影の基準点は腸骨稜
  • CTコロノグラフィは腹臥位と背臥位で撮影して画像再構成をおこなう
  • 造影検査を行う場合には検査前2時間程度の絶飲食を必要とする

答え 4

午前 問89

骨塩定量検査法と測定部位の組合せで正しいのはどれか。

  1. 定量的CT〈QCT〉法              頸椎
  2. 定量的超音波〈QUS〉法            前腕骨
  3. X線写真濃度測定〈RA〉法           中足骨
  4. 単一エネルギーX線吸収測定〈SXA〉法      腰椎
  5. 二重エネルギーX線吸収測定〈DXA〉法      大腿骨

解説

  1. 定量的CT〈QCT〉法              腰椎
  2. 定量的超音波〈QUS〉法            踵骨
  3. X線写真濃度測定〈RA〉法           中手
  4. 単一エネルギーX線吸収測定〈SXA〉法      橈骨・踵骨

答え 5

午前 問90

腹部の血管造影写真を示す。
矢印で示すのはどれか。

  1. 門脈
  2. 総肝動脈
  3. 固有肝動脈
  4. 上腸間膜動脈
  5. 下腸間膜動脈

解説

カテーテル先端が上腸間膜動脈だと思われ、腸管から門脈へ流入した造影剤と考えられる

答え 1

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