もくじ
午後 問16
TOF法によるMRAで正しいのはどれか。
- 血流の速度が測定できる。
- 基本となるシーケンスはGRE法である。
- 撮影断面に対して平行に走行する血管の描出に優れている。
- 血流によるスピンの位相シフト効果を利用して血管を描出する。
- MT〈magnetization transfer〉パルスを用いるのは周囲脂肪組織の信号を抑制するためである。
解説
- PC法でなら血流の速度が測定できる
- 撮影断面に対して垂直に走行する血管の描出に優れている
- 血流によるスピンの位相シフト効果を利用して血管を描出するのはPC法
- MTパルスを用いるのは脳実質の信号を抑制するため
答え 2
午後 問17
MRCP像を示す。
正しいのはどれか。
- phase contrast法を用いている。
- 膵胆管の描出に陽性造影剤が使用されている。
- 腸管信号の抑制に陰性造影剤が使用されている。
- MinIP〈minimum intensity projection〉が使用されている。
- 内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査〈ERCP〉と比べて侵襲的である。
解説
- 非常に強いT2強調画像を用いる
- 造影剤が使用せずに胆のう・胆管・膵管等の描出が可能
- MIP〈maximum intensity projection〉が使用されている
- 内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査〈ERCP〉と比べて非侵襲的である
答え 3
午後 問18
MRI造影剤について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 細胞外液性造影剤の血中半減期は約24時間である。
- 腎性全身性線維症はGd製剤の重篤な副作用である。
- 経口消化管陰性造影剤であるMn製剤は腎臓から排泄される。
- 肝特異性造影剤Gd-EOB-DTPAは細胞外液腔には分布しない。
- 超常磁性酸化鉄〈SPIO〉製剤は腎機能障害があっても使用できる。
解説
- 細胞外液性造影剤の血中半減期は約1時間である
- 経口消化管陰性造影剤であるMn製剤は便として排泄される
- 肝特異性造影剤Gd-EOB-DTPAは細胞外液腔に分布し、肝細胞に取り込まれる
答え 2,5
午後 問19
脊椎MRIについて正しいのはどれか。
- 横断像はz軸に垂直に撮影する。
- 脳脊髄液はT2強調像で低信号を呈する。
- 脊椎のレベルは冠状断像で決定しやすい。
- MRミエログラフィは脊髄腔に造影剤を注入後撮影する。
- 腹側臓器からのアーチファクト低減には前飽和パルスが有用である。
解説
- 横断像は脊椎に垂直に撮影する
- 脳脊髄液はT2強調像で高信号を呈する
- 脊椎のレベルは矢状断像で決定しやすい
- MRミエログラフィは造影剤を用いずに脊髄腔を描出する
答え 5
午後 問20
心筋評価のための心臓MRIで有用でないのはどれか。
- シネ撮影
- タギング
- 遅延造影
- 拡散強調像
- 脂肪抑制T2強調像
解説
- シネ撮影:心臓の大きさや壁運動、心筋の壁の厚みなどの形態や、心臓弁膜症の有無を評価
- タギング:心筋壁運動評価を評価
- 遅延造影:心筋梗塞や心筋症などによる線維化などの存在を観察
- 脂肪抑制T2強調像:炎症の有無を観察
答え 4