第71回診療放射線技師国家試験を解説#AM11~15

午前 問11

CTの線量指標として正しいのはどれか。2つ選べ

  1. CTDI
  2. DLP
  3. DRL
  4. EI
  5. ESD

解説

CTの線量指標:CTDI、DLP
DRLs(診断参考レベル)2015から2020に更新されたことにより、今後も線量指標に関する問題は問われやすいと思われる

EIは画質管理の指標
ESDは入射表面線量で一般撮影の線量指標に用いられる

答え 1,2

午前 問12

CRで正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 輝尽蛍光は電気信号に変換される。
  2. フェーディング現象は画質に影響しない。
  3. 輝尽性蛍光プレートの潜像を青紫色レーザーで読み取る。
  4. 読み取りのレーザービーム径は画素サイズに影響しない。
  5. 読み取りを終えた輝尽性蛍光プレートに白色光を与えて情報を消去する。

解説

答え 1,5

午前 問13

歯科用パノラマ断層撮影装置について正しいのはどれか。

  1. 撮影時間は2秒程度である。
  2. ヘリカル方式が使用されている。
  3. 撮影管電圧は 120kV の管電圧を使用する。
  4. 撮影可能範囲は最大 5cm × 5cm程度である。
  5. X 線管焦点皮膚間距離は 15cm以上必要である。

解説

実際に仕事で関わっていないと解けない難問では?
一応、消去法で答えは導けるかも?

  • 撮影時間はメーカーによって差があるが、2秒は早すぎる(調べたところ、10秒程度)
  • 管電圧は 60~80kV(120kVは胸部単純撮影のように骨を透過してしまう)
  • 体腔管方式(現在はほとんど使われていない)と回転断層方式がある
  • 歯列を一枚の画像にできるので、5cm × 5cmは狭すぎる

答え 5

午前 問14

乳房用 X線装置で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 胸壁側に陰極が配置されている。
  2. X 線管焦点検出器間距離は 50cm 以下である。
  3. X 線管の大焦点の大きさは 0.1mm 以下である。
  4. X 線管の放射口にはベリリウムが用いられている。
  5. モリブデンフィルタの厚さは 0.5mm以上である。

解説

  • ヒール効果により X線強度の高い陰極側が被写体厚の厚い胸壁側となる
  • SIDは 65cm程度
  • 大焦点の大きさは 0.3mm程度、小焦点(拡大撮影)で 0.1mm程度
  • モリブデンフィルタの厚さは 0.03mm 以上

答え 1,4

午前 問15

MRIの高速 SE法において撮影時間が短縮するのはどれか。

  1. エコー時間の延長
  2. 視野サイズの拡大
  3. 繰り返し時間の延長
  4. 再収束パルス数の増加
  5. 位相エンコード数の増加

解説

撮像時間=(繰り返し時間 × 位相エンコード数 × 加算回数)/ 再収束パルス数

答え 4

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