第71回診療放射線技師国家試験を解説#PM6~10

午後 問6

X線 CTで誤っているのはどれか。

  1. 造影効果を高めるには管電圧を低くする。
  2. 短時間で撮影するにはヘリカルピッチを大きくする。
  3. 金属アーチファクトを抑制するには管電圧を高くする。
  4. 仮想的な非造影画像を作成するためには dual energyで撮影する。
  5. 1回転当たりの投影データ数を増加させるには X線管の回転速度を高める。

解説

X線管の回転速度によって1回転当たりの投影データ数に変化は無い

答え 5

午後 問7

マルチスライス CT 装置で、ビーム幅 40mm、ピッチ係数〈ピッチファクタ〉0.8としたとき、ガントリ1回転当たりのテーブル移動距離[mm]はどれか。

  1. 16
  2. 24
  3. 32
  4. 40
  5. 50

解説

0.8 = ガントリ1回転当たりのテーブル移動距離 / 40

答え 3

午後 問8

乳房用X線装置等の規格(JIS Z 4751 – 2 – 45)で定められた事項として誤っているのはどれか。

  1. 半価層測定では圧迫板を加える。
  2. 防護壁の減弱当量は 0.08 mmPb以上とする。
  3. 圧迫板を除いた X 線ビームの総ろ過は 0.5 mmAl 以上にする。
  4. 剰余放射線の空気カーマは1回の照射当たり 1μGy 以下とする。
  5. X 線照射野は胸壁側の患者支持器の縁から 2mmを超えてはいけない。

解説

正解は2つあります

  • 半価層測定では圧迫板を加えない
  • 定格管電圧50kV以下の乳房用X線装置の総ろ過は0.5 mmAlまたは0.3 mmMo以上にする

答え 1,3

午後 問9

X線 CTにおいて、特定の検出器素子の感度異常によって生じるのはどれか。

  1. 部分体積効果
  2. リングアーチファクト
  3. モーションアーチファクト
  4. ウィンドミルアーチファクト
  5. ビームハードニングアーチファクト

解説

部分体積効果:スライスの厚さによって生じる
モーションアーチファクト:被検者の体動によって生じる
ウィンドミルアーチファクト:高吸収体に生じやすい
ビームハードニングアーチファクト:X線の連続スペクトルが原因で生じる

答え 2

午後 問10

MRA について正しいのはどれか。

  1. Dixon 法が用いられる。
  2. PC法では脂肪組織が血管描出の妨げとなる。
  3. TOF法では流速と流れの方向が測定できる。
  4. 非造影 MRAは造影 MRAに比べ乱流の影響を受けにくい。
  5. 造影 MRAでは目的血管に合わせて撮影タイミングが決定される。

解説

  • PC法では流速と流れの方向が測定可能
  • 造影MRAは乱流の影響を受けにくく、SN比が良い

答え 5

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA