第72回診療放射線技師国家試験を解説#PM31~35

午後 問31

ガンマカメラについて正しいのはどれか。

  1. シンチレータは CsI:Tl が主流である。
  2. 検出素子として半導体を搭載した装置がある。
  3. 光電子増倍管は1検出器当たり 1,000 本程度である。
  4. 位置信号はエネルギー信号で乗算することで正規化される。
  5. 光電ピークに30〜50%のエネルギーウィンドウを設定する。

解説

  • シンチレータは NaI:Tl が主流
  • 光電子増倍管は1検出器当たり 50~100 本程度
  • 位置信号はエネルギー信号で除算することで正規化される
  • 光電ピークに ±10%のエネルギーウィンドウを設定

答え 2

午後 問32

PET 装置の二次元収集に対する三次元収集の特徴で正しいのはどれか。

  1. 感度は変わらない。
  2. 検査時間を短縮できる。
  3. 減弱補正の精度が向上する。
  4. 偶発同時計数の影響を軽減できる。
  5. 頭尾方向の感度差が均てん化する。

解説

  • 感度が高くなるが、散乱線や偶発同時計数の影響も大きくなる
  • 検査時間は短くなるが、画像再構成の時間は長くなる
  • より高精度な散乱補正が必要となる
  • 体軸方向の感度差が大きくなる

答え 2

午後 問33

副腎腫瘍の診断に用いられる放射性医薬品はどれか。2つ選べ

  1. 123I – MIBG
  2. 99mTc – ECD
  3. 99mTc – MIBI
  4. 123I – BMIPP
  5. 131I – アドステロール

解説

  • 123I – MIBG:副腎髄質シンチグラフィ
  • 99mTc – ECD:脳血流シンチグラフィ
  • 99mTc – MIBI:副甲状腺シンチグラフィ
  • 123I – BMIPP:心筋シンチグラフィ
  • 131I – アドステロール:副腎皮質シンチグラフィ

答え 1,5

午後 問34

18F – FDG 腫瘍PETでSUVを計算で求めるために必要なのはどれか。2つ選べ

  1. 体重
  2. 血糖値
  3. 血中の放射能量
  4. 投与薬剤の容量
  5. 投与薬剤の放射能量

解説

答え 1,5

午後 問35

国際対がん連合〈UICC〉による TNM 分類で正しいのはどれか。

  1. T 因子は画像所見のみで決定する。
  2. pTNM は術後病理組織学的分類である。
  3. T1 かT2 の判断に迷うときには T2 とする。
  4. PS〈全身状態〉がであれば臨床病期はⅣ期とする。
  5. T 因子の進行度は全ての悪性腫瘍において共通である。

解説

  • T 因子は画像所見や病理検査などによって決定
  • 判断に迷うときには低い方にする
  • PSとTNM分類に関連性はない
  • T 因子の進行度は腫瘍によって異なる

答え 2

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