第73回診療放射線技師国家試験を解説#PM6~10

午後 問6

X線管のX線強度について正しいのはどれか。

  1. X線強度は陰極方向ほど低下する。
  2. 管電圧が低いほど焦点外X線は多くなる。
  3. X線診断領域では透過形ターゲットが主に用いられる。
  4. X線放射口にフィルタを付加するとX線強度の均等性が向上する。
  5. ターゲット角度を小さくするとX線撮影の利用可能な放射角度が大きくなる。

解説

  • X線強度は陽極方向ほど低下する(ヒール効果
  • 管電圧が高いほど焦点外X線は多くなる
  • X線診断領域では反射形ターゲットが主に用いられる
  • ターゲット角度を小さくすると実効焦点も小さくなる

答え 4

午後 問7

I.I.について正しいのはどれか。

  1. 視野が狭いほど像は明るい。
  2. 大視野ほど空間周波数特性がよい。
  3. 出力像の輝度は像の拡大率の2乗に反比例する。
  4. 量子検出効率は(I.I.出力像のSN比)÷(入射X線のSN比)で定義される。
  5. 変換係数は入射野中心の空気カーマ率の単位を[µGy/s]、出力像中心の輝度の単位を[cd/m2]とすると100〜300程度となる。

解説

  • 視野が狭いほど像は暗い
  • 大視野ほど空間周波数特性が悪くなる
  • 量子検出効率は(入射X線のSN比)÷(I.I.出力像のSN比)で定義される
  • 変換係数は入射野中心の空気カーマ率の単位を[µGy/s]、出力像中心の輝度の単位を[cd/m2]とすると1500程度となる。

答え 3

午後 問8

散乱線除去グリッドについて正しいのはどれか。

  1. 一次放射線透過率は選択度に反比例する。
  2. グリッド比が高くなると露出倍数は小さくなる。
  3. グリッド比が高くなると被ばく線量が小さくなる。
  4. 一次放射線透過率の2乗はイメージ改善係数に比例する。
  5. 一次放射線透過率の2乗はコントラスト改善比に比例する。

解説

  • 一次放射線透過率は選択度に比例する
  • グリッド比が高くなると透過X線強度が小さくなるので露出倍数は大きくなる
  • グリッド比が高くなるとX線透過率が小さくなるので被ばく線量が大きくなる
  • 一次放射線透過率はコントラスト改善比に比例する

答え 4

午後 問9

乳腺トモシンセシスについて正しいのはどれか。

  1. 甲状腺撮影にも使用できる。
  2. 空間分解能はX線CTより高い。
  3. 断層厚は再構成関数に依存しない。
  4. 患者被ばく線量はX線CTより多い。
  5. 振り角が小さいほど断層厚は薄くできる。

解説

  • 空間分解能はX線CTより高い
  • 患者被ばく線量はX線CTより低い
  • 振り角が大きいほど断層厚は薄くできる

答え 2

午後 問10

CR装置の構成で必要ないのはどれか。

  1. AD変換器
  2. 光電子増倍管
  3. レーザー光源
  4. 蓄積コンデンサ
  5. 輝尽性蛍光プレート

解説

答え 4

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