第74回診療放射線技師国家試験を解説#PM6~10

午後 問6

インバータ式X線高電圧装置で正しいのはどれか。 

  1. インバータ周波数が高いほど電力変換効率は高い。
  2. 管電圧のリプルは高電圧ケーブルが長いほど小さい。
  3. インバータ周波数が高いほど高電圧変圧器の鉄損が減少する。
  4. 共振形装置はチョッパのパルス幅を変化させて管電圧の調整を行う。
  5. 方形波形装置は共振形装置よりもスイッチング時の電力損失が小さい。

解説

答え 2

午後 問7

FPDで正しいのはどれか。 

  1. 均一なX線を照射してオフセット補正を行う。
  2. 直接変換方式にはホトダイオードが用いられる。
  3. 間接変換方式ではX線変換部に高圧を印加する。
  4. 画像信号の読み出しはTFTスイッチングで行う。
  5. 間接変換方式では素子間の感度補正は不要である。

解説

  • オフセット補正:非照射時の漏れ電流による信号の感度補正
  • 間接変換方式にはホトダイオードが用いられる。

答え 4

午後 問8

X線撮影における仮想グリッド処理で正しいのはどれか。 

  1. X線の斜入による濃度ムラを改善する。
  2. 散乱線起因の画像のコントラスト低下を改善する。
  3. 設定グリッド比が高いほど散乱線抑制効果が低い。
  4. 出力画像は原画像に散乱線推定画像を加算して作成する。
  5. 設定グリッド比を変更すると検出器への入射(到達)線量も変化する。

解説

仮想グリッド処理はFPDで使用する機能で、実際にグリッドを使用せずに画像処理にてグリッドを使用したかのような散乱線除去ができる

答え 2

午後 問9

デジタルトモシンセシスで正しいのはどれか。 

  1. 運動撮影中はX線を連続照射する。
  2. 受像器はイメージングプレートである。
  3. 断層厚は振れ角が大きいほど厚くなる。
  4. 受像器に対して垂直の断層面が得られる。
  5. 1回の撮影で同時に複数の断層面が得られる。

解説

  • 角度毎に照射する
  • 受像器はFPD
  • 断層厚は振れ角が大きいほど薄くなる
  • 受像器に対して水平の断層面が得られる

答え 5

午後 問10

乳房用X線装置で正しいのはどれか。 

  1. 放射窓にはMoが使用される。
  2. 胸壁側に陰極が配置されている。
  3. 付加フィルタとしてBeを用いる。
  4. 圧迫板は300Nを超えた加圧が可能である。
  5. 拡大撮影用焦点サイズは0.3mm程度である。

解説

  • 放射窓にはBeが使用される
  • 胸壁側に陰極が配置されている(ヒール効果を利用
  • 付加フィルタとしてMoやRhを用いる
  • 圧迫板は200N以下の加圧が可能
  • 拡大撮影用焦点サイズは0.1mm大焦点は0.3mm

答え 2

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