第71回診療放射線技師国家試験を解説#PM11~15

午後 問11

MRI のパルスシーケンスで正しいのはどれか。

  1. 高速 SE法では T2効果が強調される。
  2. SE法の信号はマジックアングルで最大となる。
  3. GRE法でスポイラグラディエントを加えると T2強調像が得られる。
  4. GRE法の信号強度が最大となるフリップ角を Ernst〈エルンスト〉角という。
  5. EPI法での化学シフトアーチファクトは位相方向よりも周波数方向に強くみられる。

解説

  • 高速 SE法はJカップリング効果を低減させるため、T2強調画像にて自由水・脂肪が高信号となる
  • マジックアングルアーチファクトとは傾斜磁場に対して約55°に走行している靭帯などの緩和時間が延長する現象
  • EPI法での化学シフトアーチファクトは位相方向のみに発生する

答え 4

午後 問12

MRI において、ある物質の T1、T2、T2の値の関係として正しいのはどれか。

  1. T1 > T2 > T2
  2. T1 > T2 > T2
  3. T2 > T1 > T2
  4. T2 > T2 > T1
  5. T2 > T2 > T1

解説

人体の軟部組織のT1値は200~1000msec、T2値は100msec以下

答え 1

午後 問13

腹部の体外式超音波検査で用いられる周波数[MHz]に最も近いのはどれか。

  1. 0.5
  2. 5
  3. 12
  4. 20
  5. 30

解説

  • 腹部:3.5~5[MHz]
  • 体表:7~10[MHz]
  • 心臓:2.5~3.5[MHz]

答え 2

午後 問14

心エコー検査用のセクタ型プローブについて正しいのはどれか。

  1. 機械走査を用いている。
  2. Bモードと Mモードの同時施行はできない。
  3. 狭いエコーウィンドウからの観察に適している。
  4. 体表近くよりも深部の方が空間分解能が向上する。
  5. Bモードと Doppler〈ドプラ〉法の同時施行はできない。

解説

心エコーではBモードとMモードやドプラ法の同時施行がほぼ必須である

答え 3

午後 問15

超音波検査について正しいのはどれか。

  1. 立位では行わない。
  2. 探触子による圧迫は禁忌である。
  3. 臥位に加え側臥位や半坐位でも行う。
  4. 骨盤部検査では直前に排尿させてから行う。
  5. エコーゼリーは使用前によく攪拌してから用いる。

解説

  • 下肢静脈エコーでは可能なら立位による検査をおこなうことがある
  • 超音波検査では圧迫しながら検査することが多くある
  • 骨盤部検査ではできるだけ蓄尿状態でおこなう
  • エコーゼリーを撹拌する必要はない

答え 3

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