第73回診療放射線技師国家試験を解説#AM91~95

午前 問91

腰椎のX線写真を示す。
矢印で示すのはどれか。

  1. 椎間腔
  2. 椎弓根
  3. 椎間関節
  4. 肋骨突起
  5. 上関節突起

解説

腰椎斜位撮影といえばこのドックラインスコッチテリアサイン
矢印の犬の頭部分は椎弓根となる

答え 2

午前 問92

頸部造影CTを示す。
病変が発生した臓器はどれか。

  1. 気管
  2. 胸腺
  3. 甲状腺
  4. 食道
  5. 内頸動脈

解説

気管を圧迫し、鎖骨近位に近い部分で造影剤が集積していることを考えると甲状腺である

答え 3

午前 問93

スリット法で測定したCRシステムのプリサンプリングMTFを図に示す。
高空間周波数領域で MTF が上昇している原因として考えられるのはどれか。

  1. 階調処理が影響した。
  2. 有効露光量変換を行わなかった。
  3. イメージングプレートが劣化していた。
  4. 量子モトルによる雑音が強く影響した。
  5. 金属スリット長軸を画素列と平行にした。

解説

空間周波数が高くなるとMTFは低下するはずが上昇していることから、エリアシングエラーが原因と考えられる
エリアシングエラーの影響を小さくするにはサンプリング間隔を十分に小さくし、標本化定理を満たす必要がある

答え 5

午前 問94

検出系に全くボケがない理想的な画像システムの量子雑音n(x)を図Aに示す。
図Bにこの雑音の自己相関関数Φ(τ)と振幅パワースペクトルF(u)を示す。
ア〜オの組合せで正しいのはどれか。

解説

図Aは無限に一定であるため周波数をフーリエ変換したパワースペクトルも一定となる
一定のパワースペクトルを逆フーリエ変換すると自己相関関数は選択肢(ア)となる

答え 1

午前 問95

図のROC曲線について正しいのはどれか。

  1. 感度80%の時の特異度は25%である。
  2. 偽陽性率が0.1のとき真陰性率は0.6である。
  3. 両正規確率紙に転記すると傾き2の直線になる。
  4. 信号検出能が向上すると曲線は右下へシフトする。
  5. 曲線の信号ありと雑音のみの確信度正規分布の分散は等しい。

解説

  • 感度80%の時、1-特異度より75%となる
  • 偽陽性率が0.1のとき真陽性率は0.6である
  • 両正規確率紙に転記すると傾き1の直線になる
  • 信号検出能が向上すると曲線は左上へシフトする

答え 5

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