第73回診療放射線技師国家試験を解説#AM96~100

午前 問96

1個が11.0 MBqの125I治療用密封小線源を30分の手術にて永久刺入した場合、線源から30cmの距離で治療行為を行ったときの医師の被ばく線量[μSv]に最も近いのはどれか。
ただし、患者からの被ばくは無視し、医師が取り扱う線源は常に5個で、実効線量率定数は0.0126μSv・m2・MBq-1・h-1とする。

  1. 1.16
  2. 3.85
  3. 4.62
  4. 18.48
  5. 61.60

解説

(11.0 × 5 × 0.0126 × 0.5) / 0.32 = 3.85

答え 2

午前 問97

診療放射線技師の法定業務はどれか。2つ選べ

  1. 核医学診断装置を用いた画像検査
  2. 画像誘導放射線治療のために肛門に挿入されたカテーテルから空気を注入する行為
  3. 下部消化管造影検査のために肛門にカテーテルを挿入する行為
  4. 散瞳薬を用いた眼底写真撮影
  5. 超音波検査における静脈路の確保

解説

  • 画像誘導放射線治療のために肛門にカテーテルを挿入する行為は可能
  • 無散瞳眼底写真撮影は可能
  • 超音波検査における確保された静脈路への造影剤注入は可能

答え 1,3

午前 問98

医療事故の防止について適切でない対応はどれか。

  1. 守秘義務の徹底
  2. 他の医療職種との緊密な連携
  3. 指示内容に関する医師への疑義照会
  4. エビデンスに基づいた医療技術の提供
  5. 懲罰モデルに基づく医療安全教育の実施

解説

医療事故に対して個人への責任を追求する行為は不適切

答え 5

午前 問99

ICRUスラブファントムを用いて計測するのはどれか。

  1. 実効線量
  2. 個人線量当量
  3. 周辺線量当量
  4. 預託等価線量
  5. 方向性線量当量

解説

個人線量当量にはICRUスラブファントムが用いられている

答え 2

午前 問100

放射性廃棄物の処理について正しいのはどれか。

  1. ガラスバイアルは難燃物として廃棄する。
  2. 液体シンチレータの廃液は無機廃液として排水する。
  3. 放射性医薬品を投与された患者のオムツは放射性廃棄物として処理する。
  4. PET 用放射性医薬品による汚染物は 日間保管した後、管理区域から持ち出せる。
  5. 放射性同位元素を投与した実験動物は自施設の放射性有機廃液焼却装置で焼却する。

解説

  • ガラスバイアルは不燃物
  • 液体シンチレータの廃液は排水処理できない
  • 放射性医薬品を投与された患者のオムツは保管廃棄され、 指定委託業者へ引き渡たす
  • 放射性同位元素を投与した実験動物は乾燥させた後に放射性廃棄物として処理

答え 4

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA