第70回診療放射線技師国家試験を解説#AM21~25

午前 問21

超音波像におけるアーチファクトと発生する部位の組合せで正しいのはどれか。

  1. 音響陰影         囊胞の後方
  2. 後方エコー増強      胆石の後方
  3. 多重反射         横隔膜の後方
  4. ミラー効果        血管壁の後方
  5. レンズ効果        腹直筋の後方

解説

  • 音響陰影         胆石の後方
  • 後方エコー増強      嚢胞の後方
  • 多重反射         胆嚢ポリープや胆石の後方
  • ミラー効果        横隔膜の後方

答え 5

午前 問22(複数正答あり)

無散瞳眼底写真撮影について正しいのはどれか。

  1. 両眼を続けて撮影する。
  2. 完全な暗室が必要である。
  3. 瞳孔径が2mm以上あれば撮影可能である。
  4. 撮影距離は眼底カメラを被験眼から遠ざけながら決定する。
  5. アライメント調整とは眼球とカメラの光学系を一線化させることである。

解説

  • ある程度の暗い部屋であれば撮影可能
  • 最近の機器だと瞳孔径が2mm以上あれば撮影可能らしいが、一般的には3.3mm以上は必要らしい(覚えなくてもいいと思う)
  • 撮影距離は眼底カメラを被験眼から近づけたり遠ざけたりして調整する

答え 1 or 5

午前 問23

頭部MRAのMIP像を示す。
矢印で示す脳動脈瘤が存在する断面はどれか。

解説

画像から左内頚動脈から中大脳動脈辺りに動脈瘤があるとわかる
おそらく選択肢(ウ)の赤矢印が動脈瘤だと思われる

答え 3

午前 問24

膝関節MRIの冠状断像を示す。
矢印で示すのはどれか。

  1. 顆間隆起
  2. 外側半月板
  3. 前十字靱帯
  4. 後十字靱帯
  5. 内側半月板

解説

膝関節の中央に位置する低信号なので前十字靭帯か後十字靭帯となる
後十字靭帯はもっと後方(腓骨が描出されるレベル)の脛骨に付いているので前方の脛骨に付いているのは前十字靭帯となる

答え 3

午前 問25

核医学検査に従事する診療放射線技師の対応で正しいのはどれか。

  1. 撮影時間が短いので検査にかかる時間を説明しない。
  2. 患者に検査目的を問われた際に病名を教えて説明する。
  3. 患者に不安を与えないため放射線被ばくについて説明しない。
  4. PET用放射性医薬品をこぼしても半減期が短いので除染しない。
  5. 検査中に患者の状態が悪化した場合には検査を中断して医師の指示を受ける。

解説

  • どれだけ撮影時間が短くても検査に関する説明をしないのは不適切
  • 病名は医師以外が教えてはならない
  • どのような状況であれ放射線被ばくについて説明しないのは不適切
  • 放射性医薬品をこぼした場合はただちに除染が必要

答え 5

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