第70回診療放射線技師国家試験を解説#PM26~30

午後 問26

ガンマカメラのコリメータで正しいのはどれか。

  1. 固有空間分解能に影響する。
  2. エネルギー分解能に影響する。
  3. ダイナミック収集には高分解能のものを用いる。
  4. ファンビームコリメータでは倒立画像が得られる。
  5. 平行多孔コリメータの空間分解能は線源からの距離に依存する。

解説

  • 固有空間分解能の測定にコリメータは用いない
  • エネルギー分解能の測定にコリメータは用いない
  • ダイナミック収集には高感度のものを用いる
  • ファンビームコリメータでは拡大像が得られる

答え 5

午後 問27(修正問題)

SPECTの性能評価で正しいのはどれか。3つ選べ。

  1. 総合均一性は面線源を用いて評価する。
  2. 総合空間分解能はFWHMで評価する。
  3. 総合空間分解能は線線源を用いて評価する。
  4. 回転中心のずれはサイノグラムを用いて評価する。
  5. 総合空間分解能はOS-EM法で再構成して評価する。

解説

  • 総合均一性は目視で評価する
  • 散乱体がある場合は総合空間分解能はFWHMで評価する
  • 散乱体がある場合は総合空間分解能は線線源を用いて評価する。
  • 回転中心のずれはサイノグラムを用いて評価する
  • 総合空間分解能はRampフィルタで再構成して評価する

答え 2,3,4

午後 問28

身長150cm、体重50kgの患者に18F-FDGを150MBq投与し、55分後に20分間PETで撮影した。投与時刻に減衰補正した再構成画像で腫瘍の放射能濃度は9kBq・mL-1であった。
腫瘍のSUVはどれか。
ただし、18F-FDGの半減期を110分、人体の密度を1g・mL-1とする。

  1. 1.5
  2. 2.1
  3. 3.0
  4. 4.3
  5. 6.0

解説

9000 / (150 × 106 / 50 × 103) = 3.0

答え 3

午後 問29

SPECT画像処理と方法の組合せで正しいのはどれか。

  1. 減弱補正            低域通過フィルタ処理
  2. 統計雑音除去          コリメータ開口補正
  3. 空間分解能補正         TEW法
  4. 逐次近似画像再構成       ML-EM法
  5. コンプトン散乱線除去      Chang法

解説

  • 高周波雑音除去         低域通過フィルタ処理
  • 散乱補正            TEW法
  • 空間分解能補正         コリメータ開口補正
  • 吸収補正            Chang法

答え 4

午後 問30

核医学画像のフィルタ処理で誤っているのはどれか。

  1. medianフィルタは周波数空間で処理を行う。
  2. Wienerフィルタは特定の空間周波数を強調する。
  3. Shepp&Loganフィルタは画像再構成時に使用する。
  4. Butterworthフィルタは高周波領域の成分を低減する。
  5. GaussianフィルタはパラメータとしてFWHMを使うことができる。

解説

medianフィルタはある画素を周りの画素の濃度の中央値に変換する処理をするので空間周波数に関係しない

答え 1

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