第70回診療放射線技師国家試験を解説#PM36~40

午後 問36

高線量率小線源治療に用いられる線源はどれか。2つ選べ

  1. 60Co
  2. 131I
  3. 137Cs
  4. 192Ir
  5. 198Au

解説

高線量率小線源治療には192Ir、60Coが用いられる
ちなみに、低線量率小線源治療には125I

答え 1,4

午後 問37

高エネルギー電子線治療で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 遮へいには鉛が適している。
  2. 照射野が小さいほど表面線量が減少する。
  3. 照射野が大きいほど出力係数は大きくなる。
  4. エネルギーが高いほど表面線量が増加する。
  5. エネルギーが高いほど制動放射線が増加する。

解説

  • 遮へいにはアルミニウム(低原子番号)が適している
  • 照射野は表面線量に大きく影響しない
  • 電子線の場合は照射野が大きいほど出力係数は大きくなるが、ある一定を超えると低下する

答え 4,5

午後 問38

DVHで正しいのはどれか。

  1. 通常は微分型表示を使用する。
  2. D95は処方線量の95%線量である。
  3. V20は20Gy以上の照射体積である。
  4. 腫瘍細胞の治癒線量評価に使用する。
  5. 正常組織の障害などの生物学的情報を含む。

解説

  • 通常は積分型表示を使用する(一応、微分型表示もある)
  • D95は体積の95%線量である
  • 腫瘍細胞の線量分布評価に使用する

答え 3

午後 問39

放射線治療において線量分布と生物学的効果の両方が優れているのはどれか。

  1. X線
  2. 陽子線
  3. 炭素線
  4. 電子線
  5. 中性子線

解説

線量分布に優れる:陽子線炭素線
生物学的効果に優れる:中性子線炭素線

答え 3

午後 問40

過分割照射を通常の分割照射と比較した場合に正しいのはどれか。

  1. 総線量は等しい。
  2. 1回線量は等しい。
  3. 全治療期間は短い。
  4. 1日の照射回数は多い。
  5. 急性期有害事象は少ない。

解説

1回の照射量を少なくして分割回数を多くして総線量を多くし、治療期間を等しくする照射法

答え 4

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