第72回診療放射線技師国家試験を解説#AM9~12

午前 問9

血流方向に対して60度で超音波を送信したところ、周波数が100ppmずれて受信された。
生体中の音速を1,500m/sとしたとき、血流速度[cm/s]はどれか。

  1. 5
  2. 10
  3. 15
  4. 20
  5. 25

解説

血流速度をV[m/s]とすると、
 2・V・cos60° = 100・10-6・1500

答え 3

午前 問10

MRI 装置について正しいのはどれか。

  1. RF パルスは横磁化を減少させる。
  2. スライス位置は受信バンド幅で決まる。
  3. RF コイルは大電流によって強磁場を作る。
  4. T1 緩和時間は静磁場強度が強いほど短縮する。
  5. スライス厚は傾斜磁場勾配を強くすると薄く設定できる。

解説

  • スライス厚は送信バンド幅傾斜磁場強度で決まる。
  • スライス位置はRFパルスで決まる
  • 傾斜磁場強度が増加するとT1値は延長する

答え 5

午前 問11

散乱線除去グリッドの幾何学的性能で正しいのはどれか。

  1. 平行グリッドの集束距離は2mである。
  2. グリッド比が大きいほど散乱線除去効果は低下する。
  3. 平行方向による減弱は集束距離、グリッド密度、横方向のずれで表される。
  4. グリッド密度は直線グリッドの中心部における1cm 当たりのはくの数である。
  5. 乳房撮影用グリッドの使用限界距離は一次 X 線透過率が 60%となる距離である。

解説

  • 平行グリッドの集束距離は1m
  • グリッド比が大きいほど散乱線除去効果は上昇する

答え 4

午前 問12

短時間負荷が 100 kV、320 mA のとき、X 線管入力が 30.4 kW であった。
管電圧のリプル百分率[%]に最も近いのはどれか。

  1. 4
  2. 8
  3. 12
  4. 30
  5. 40

解説

電力P[kW]=管電圧[kV]×管電流[A]×f

fの値が
1の場合はリプル百分率が10%以下
0.95の場合はリプル百分率が10~25%
0.74の場合はリプル百分率が25%以上

答え 3

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