第72回診療放射線技師国家試験を解説#AM35~41

午前 問35

放射線治療に用いる器具を示す。
この器具を用いて根治的放射線治療を行うのはどれか。

  1. 膵 癌
  2. 乳 癌
  3. 子宮頸癌
  4. 上咽頭癌
  5. 胃悪性リンパ腫

解説

頭頸部の治療用固定具(シェル)

答え 4

午前 問36

X 線を用いた全身照射の目的はどれか。

  1. 感染予防
  2. 疼痛緩和
  3. 免疫抑制
  4. 二次がん予防
  5. ホルモン分泌抑制

解説

白血病などの造血幹細胞移植の前処置として抗がん剤との併用、もしくは単独で白血病細胞を根絶するため照射する。また、移植後には移植細胞が自分の細胞を攻撃しようとする免疫機能によって移植片対宿主病が起きる可能性があり、この免疫抑制の目的で照射する。

答え 3

午前 問37

前立腺癌の根治的局所外部照射で生じうる晩期障害はどれか。

  1. 腎不全
  2. 精巣炎
  3. 下腿浮腫
  4. 脊髄麻痺
  5. 直腸出血

解説

治療中の障害
 頻尿・排尿痛・排尿困難・下痢・直腸出血・倦怠感・食欲不振など

答え 5

午前 問38

粒子線治療の適応となるのはどれか。

  1. 胃 癌
  2. 白血病
  3. 悪性黒色腫
  4. 甲状腺眼症
  5. 多発性骨髄腫

答え 3

午前 問39

子宮頸癌の腔内照射で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 照射は1回である。
  2. A 点線量を病巣線量の基準とする。
  3. タンデムアプリケータを2本用いる。
  4. 根治的治療では外部照射と併用する。
  5. B 点線量は直腸線量の評価指標とする。

解説

  • A点は原発巣の治療効果を表す線量、膀胱直腸線量の指標
  • B点は骨盤壁付近の線量目安
  • 外部照射との併用が多い

答え 2,4

午前 問40

放射線治療計画の線量分布図を示す。
この照射方法はどれか。

  1. 接線照射
  2. 定位照射
  3. 振子照射
  4. 1門照射
  5. 直交2門照射

答え 1

午前 問41

放射線治療機器のQA プログラムで誤っているのはどれか。

  1. 再現性良く実行できることが重要である。
  2. 定期的に行う QA 測定等をまとめたものである。
  3. 各種ガイドライン等を参考に施設ごとに作成する。
  4. 治療機器のメーカーによる定期メンテナンスも含める。
  5. コミッショニング時に設けた基準値と比べて大きな乖離がないか確認する。

答え 4

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