第68回診療放射線技師国家試験を解説＃PM86～90

午後　問86

立位および坐位が困難な消化管穿孔を疑う患者に対する腹部単純X線撮影法で正しいのはどれか。 

1. 背臥位腹背方向撮影 
2. 背臥位第1斜位撮影 
3. 腹臥位背腹方向撮影 
4. 左側臥位腹背方向撮影 
5. 右側臥位左右方向撮影 

解説

左側臥位腹背方向撮影（デクビタス撮影）によって腹腔内遊離ガス像を検出しやすくなる

答え　4

午後　問87

濃度が200w/v％の硫酸バリウム懸濁液を3,000mL作成するために必要な硫酸バリウム粉末の重量［g］はどれか。 

1. 30 
2. 60 
3. 300 
4. 600 
5. 6,000 

解説

200w/v％だと100mL中に200gの硫酸バリウム粉末となるので3,000mLでは30倍の硫酸バリウム粉末が必要となる

答え　5

午後　問88

CTコロノグラフィで正しいのはどれか。 

1. 骨盤高位で撮影する。 
2. 油性ヨード造影剤を使用する。 
3. 二酸化炭素で大腸を拡張させる。 
4. 大腸内部の色調観察が可能である。 
5. Fine network patternを描出できる。 

解説

• 背臥位・腹臥位で撮影する
• 炭酸ガスを使用する
• 大腸内部の色調観察はできない
• Fine network pattern（大腸粘膜の微細な網目像）を描出できない

答え　3

午後　問89

Dose length product〈DLP〉の単位で正しいのはどれか。 

1. mGy 
2. mSv 
3. mGy･cm 
4. mSv･cm 
5. mSv/cm 

解説

CTDI_vol値に照射範囲の長さを掛け合わせたもの

答え　3

午後　問90

腰椎の正面X線写真を示す。 
正しい組合せはどれか。 

1. ア 　　　 肋骨 
2. イ 　　　 椎弓根 
3. ウ 　　　 第5腰椎 
4. エ 　　　 椎間関節 
5. オ 　　　 下関節突起 

解説

• ア 　　　 横突起
• イ 　　　 椎弓根
• ウ 　　　 仙骨
• エ 　　　 第2腰椎第3腰椎椎間板
• オ 　　　 棘突起

答え　2