第70回診療放射線技師国家試験を解説#AM36~40

午前 問36

リニアックで正しいのはどれか。

  1. 加速管は鉛製である。
  2. 出力エネルギーを連続的に変えられる。
  3. 加速管内には一定量の窒素が必要である。
  4. マイクロ波発振管にはマグネトロンが用いられる。
  5. 同一加速エネルギーの加速管は定在波型が進行波型より長い。

解説

  • 加速管はエネルギー損失が低く、電気伝導率の高い製である
  • 出力エネルギーは連続的に変えられない
  • 加速管内には真空である
  • 同一加速エネルギーの加速管は定在波型が進行波型より短い

答え 4

午前 問37

標準計測法12における電子線の線量計測で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 平行平板形電離箱は電離空洞の幾何学的中心で測定する。
  2. 平行平板形電離箱の空洞補正係数は1.0と仮定されている。
  3. 平行平板形電離箱の相互校正にはR50>4g・cm-2が推奨される。
  4. 円筒形電離箱は電離空洞の幾何学的中心から0.5r線源側で測定する。
  5. 円筒形電離箱の空洞補正係数は平均エネルギーが低いほど小さい値になる。

解説

  • 平行平板形電離箱は電離空洞内前面の中心で測定
  • 平行平板形電離箱の空洞補正係数は下の表の様に1.0ではない
  • 平行平板形電離箱の相互校正にはR50<4g・cm-2が推奨される。

答え 4,5

午前 問38

乳房温存療法の接線照射で1回2Gyを投与するとき、1門当たりのモニタ単位[MU]に最も近いのはどれか。
ただし、線量処方点のTMRは0.92、ウェッジ係数は0.80、OPFは1.02、モニタ校正値は1.02cGy/MUとする。

  1. 104
  2. 131
  3. 136
  4. 208
  5. 260

解説

MU = 2 / ( 2 × 0.92 × 0.80 × 1.02 × 0.0102 ) ≒ 130

答え 2

午前 問39

全身照射〈TBI〉で誤っているのはどれか。

  1. 肺の線量を制限する。
  2. 総線量は20Gy程度とする。
  3. 線量処方点は体厚中心で行う。
  4. 線量率5〜10cGy/minで照射する。
  5. アクリル板による散乱で表面線量を増加させる。

解説

総線量は12Gy程度である

答え 2

午前 問40

電子線治療で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 術中照射に用いる。
  2. 全身皮膚照射に用いる。
  3. 線量補償に高原子番号物質を用いる。
  4. 照射野はX軸とY軸のコリメータで設定する。
  5. 低エネルギーの線量測定にファーマ形電離箱を用いる。

解説

  • 線量補償に高原子番号物質はあまり関係しない
  • 照射野はアプリケータで設定する
  • 低エネルギーの線量測定に平行平板形電離箱を用いる

答え 1,2

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