第70回診療放射線技師国家試験を解説#AM61~65

午前 問61

外頸動脈から血流を受けることが多いのはどれか。

  1. 下垂体腺腫
  2. 神経芽腫
  3. 神経膠腫
  4. 髄芽腫
  5. 髄膜腫

解説

髄膜腫は脳外から発生する腫瘍であり、主に外頸動脈から栄養を受ける

答え 5

午前 問62

ドパミン作動性神経の機能低下によって発症する疾患はどれか。

  1. てんかん
  2. 一過性全健忘
  3. 一過性脳虚血
  4. Parkinson〈パーキンソン〉病
  5. Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症

解説

パーキンソン病は脳の黒質に存在するドーパミン作動性神経細胞の細胞死による運動機能の低下を主症状とする神経変性疾患

答え 4

午前 問63

がん患者の緩和治療について正しいのはどれか。

  1. 患者家族の意見は重要視されない。
  2. 精神的苦痛は治療の対象としない。
  3. 麻薬は習慣性があるため用いない。
  4. がん治療を最優先の目的とはしない。
  5. 痛緩和を目的とした放射線治療は行わない。

解説

  • 患者本人はもちろん、患者家族の意見も重要視される
  • 精神的苦痛も治療の対象となる
  • 必要があれば麻薬も用いる
  • 痛緩和を目的とした放射線治療を行うこともある

答え 4

午前 問64

予防接種法または予防接種法施行令において定期接種を受ける努力義務が定められていないのはどれか。

  1. おたふくかぜ
  2. ジフテリア
  3. 水痘
  4. 風しん
  5. 麻しん

解説

ロタウイルス感染症おたふくかぜA型肝炎は任意接種となっている

答え 1

午前 問65

2GyのX線照射による細胞への影響で正しいのはどれか。

  1. 細胞死では分裂死が間期死より多い。
  2. 酸素が存在すると直接作用が増強する。
  3. G2期増殖停止は細胞死の前段階である。
  4. フリーラジカルの生成は24時間以上持続する。
  5. DNA損傷は間接作用より直接作用で起こることが多い。

解説

  • 低LET放射線による作用なので間接作用の割合が多くなる
  • 酸素が存在すると間接作用が増強する
  • フリーラジカルの生成は短期間で消滅する

答え 1

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