第71回診療放射線技師国家試験を解説#AM1~5

午前 問1

元素記号と元素名の組合せで正しいのはどれか。

  1. Ce    セシウム
  2. La    ランタン
  3. Pd    
  4. Pu    プロメチウム
  5. Ra    ラドン

解説

セシウム:Cs、鉛:Pb、プロメチウム:Pm、ラドン:Rn
Ce:セリウム、Pd:パラジウム、Pu:プルトニウム、Ra:ラジウム

答え 2

午前 問2

天然放射性核種はどれか。

  1. 19F
  2. 31P
  3. 40K
  4. 59Co
  5. 99mTc

解説

40Kは生体の内部被曝の最大の要因であることも覚えておきましょう

答え 3

午前 問3

核反応における原子番号の変化と質量数の変化との組合せで正しいのはどれか。

核反応原子番号の変化質量数の変化
1.(n,p)-10
2.(γ,n)0+1
3.(n,γ)0-1
4.(p,n)+1-1
5.(d,n)+10

解説

核反応式
 A + x → B + y + Q ⇨ A(x,y)B
 A:ターゲット、B:生成核、x:入射粒子、y:放出粒子

主な粒子

  • γ:質量数 0,陽子数 0
  • n:質量数 1,陽子数 0
  • p:質量数 1,陽子数 1
  • d:質量数 2,陽子数 1
  • t:質量数 3,陽子数 1
  • α:質量数 4,陽子数 2

答え 1

午前 問4

クロマトグラフィで正しいのはどれか。

  1. 薄層クロマトグラフィはカラムを用いる。
  2. ガスクロマトグラフィはカラムに固定相を充塡する。
  3. ペーパークロマトグラフィは吸着剤にアルミナを用いる。
  4. イオン交換クロマトグラフィは固定相にシリカゲルを用いる。
  5. ペーパークロマトグラフィは薄層クロマトグラフィよりも展開が迅速である。

解説

固定相移動相
ガスクロマトグラフィシリカゲルなどの吸着剤やカラム気体
(高速)液体クロマトグラフィカラム液体
カラムクロマトグラフィカラム
ペーパークロマトグラフィろ紙液体
薄層クロマトグラフィ薄層板液体
イオン交換クロマトグラフィイオン交換樹脂液体

薄層クロマトグラフィの利点

  • 迅速に展開可能
  • 複数サンプルを同時解析可能
  • 高価な機器や技術が不要

答え 2

午前 問5

X線源装置の総ろ過を増したときの変化で正しいのはどれか。2つ選べ

  1. 半価層は薄くなる。
  2. 線質指標は低くなる。
  3. X線量は少なくなる。
  4. 実効エネルギーは低くなる。
  5. 被写体コントラストは低くなる。

解説

 X線の線質は管電圧によって決まるが、管電圧が一定であっても、発生後に通過するX線管容器の固有ろ過、可動絞りの固有ろ過、付加フィルタによって線質は変化する。これらの濾過を合計したものが総濾過という。ただし、この中で任意に変更できる部分は付加フィルタのみである。
 つまり、付加フィルタを挿入することで低エネルギー成分が減少することになり、半価層は厚く、線質指標は高く、実効エネルギーは高くなる。その一方、X線量は減少するため被写体コントラストは低くなる。

答え 3,5

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