第71回診療放射線技師国家試験を解説#AM76~80

午前 問76

電位差 Vで加速された荷電粒子が一様な磁界に、磁界の方向と垂直に入射したときに働く力 Fを考える。磁界の大きさを変えずに加速電圧を V1から V2に変えたとき、この荷電粒子に働く力が F1から F2となった。V2が V1の倍のとき、F2/F1はどれか。

  1.  0.5
  2. 1
  3. √ 2
  4. 2
  5. 4

答え 3

午前 問77

Cockcroft-Walton〈コッククロフト・ウォルトン〉加速器の原理図を示す。
変圧器電圧の最大値が Vのとき、コンデンサ C4の両端の電位差はどれか。
ただし、整流器での電圧降下は 0とする。

  1.    V
  2. 2 V
  3. 3 V
  4. 4 V
  5. 5 V

解説

 コッククロフト・ウォルトン加速器とはざっくり説明すると出力電圧が2V、4Vと倍になる回路です。コンデンサC4の両端は4Vと2Vなので電位差は2Vとなる。

答え 2

午前 問78

陽子線と物質の相互作用で誤っているのはどれか。

  1. 核反応
  2. 制動放射
  3. Coulomb〈クーロン〉散乱
  4. Compton〈コンプトン〉散乱
  5. Rutherford〈ラザフォード〉散乱

解説

核反応:陽子中性子が原子核との衝突で生じる
制動放射:荷電粒子が強い電磁界との相互作用で放射線を放出する
ラザフォード散乱(クーロン散乱):荷電粒子同士がクーロン力によって散乱を起こす(弾性散乱)

コンプトン散乱:光子が電子との相互作用によって散乱する(非弾性散乱)

答え 4

午前 問79

非荷電粒子のみに定義される量はどれか。

  1. 断面積
  2. 吸収線量
  3. フルエンス
  4. 質量阻止能
  5. 質量減弱係数

解説

非荷電粒子のみに適応される定義
・質量減弱係数
・質量エネルギー転移係数
・質量エネルギー吸収係数
・カーマ

荷電粒子のみに適応される定義
・質量阻止能
・線エネルギー付与(LET)
・W値
・シーマ

答え 5

午前 問80

固体の電離電荷を測定する放射線検出器はどれか。

  1. 電離箱
  2. GM計数管
  3. 半導体検出器
  4. シンチレーション検出器
  5. ラジオクロミックフィルム

解説

固体の電離を利用した放射線検出器
 半導体検出器

気体の電離を利用した放射線検出器
 電離箱、比例計数管、GM計数管

答え 3

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