第68回診療放射線技師国家試験を解説#PM76~80

午後 問76

図の回路で、100μFのコンデンサCを4.8Vに充電した後、スイッチSを閉じた。 
時間が無限に経過する間に抵抗Rを流れる電子数[個]はどれか。 

  1. 3 × 106 
  2. 3 × 109 
  3. 3 × 1012 
  4. 3 × 1015 
  5. 3 × 1021

解説

コンデンサの電荷Q = CV = 100 × 10-6 × 4.8 = 4.8 × 10-4
電子の電荷量は1.6 × 10-19なので
(4.8 × 10-4) / (1.6 × 10-19) = 3 × 1015

答え 4

午後 問77(複数解答あり)

Viを入力信号、Voを出力信号としたときの回路を図に示す。 
リミッタ回路はどれか。 
ただし、Rは抵抗、Cはコンデンサ、D1及びD2はダイオード、V1及びV2は基準電圧とする。 

  1. A
  2. B
  3. C
  4. D
  5. E

解説

  • A:微分回路(ハイパスフィルタ)
  • B:積分回路(ローパスフィルタ)
  • C:クランプ回路
  • D:リミッタ回路(クリップ回路)
  • E:リミッタ回路(クリップ回路)

ちなみに、Dは設定電圧レベル以上を切り取る回路、Eは設定電圧レベルの上下部分を切り取る回路

答え 4 or 5

午後 問78

二極真空管のフィラメントに一定電流を流した後に陽極電圧を上昇させたときの特性曲線を図に示す。 
正しいのはどれか。 

  1. A
  2. B
  3. C
  4. D
  5. E

解説

二極真空管の特性曲線は初速度領域空間電荷制限領域温度制限領域の3つの領域に分けることができる

  • 初速度領域では陽極電圧が負になり、わずかに陽極電流は正になる
  • 空間電荷制限領域は陽極電圧は正になり、陽極電圧がある一定の値を超えるまでは陽極電流は3/2乗に比例する
  • 温度制限領域はある程度まで電圧を高くするとほぼ全ての熱電子が陽極に到達するため陽極電流が飽和する

答え 1

午後 問79

吸収線量Dを表す式はどれか。 
ただし、Eは光子のエネルギー、Φはフルエンス、μtr/ρは物質の質量エネルギ ー転移係数、μen/ρは物質の質量エネルギー吸収係数、μ/ρは物質の質量減弱係数とする。 

解説

答え 3

午後 問80

放射線検出器と関係する項目の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。 

  1. BF3計数管             熱中性子線 
  2. 半導体検出器           イオン再結合 
  3. 電離箱線量計           電子なだれ 
  4. 蛍光ガラス線量計         紫外線照射 
  5. ラジオクロミックフィルム     現像 

解説

  • 半導体検出器は個体の電離を利用
  • イオン再結合は気体の電離を利用した検出器に関係する
  • GM計数管           電子なだれ
  • 比例計数管           ガス増幅
  • ラジオクロミックフィルムは現像処理を必要としない

答え 1,4

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA