診療放射線技師国家試験で問われやすい要点をまとめています。誤字・脱字・修正点などありましたらコメントやTwitterにてご指摘いただけると幸いです。
他にもまとめた国試要点があるので下記ページからどうぞ
もくじ
SSD法
線源皮膚間距離を一定とし、表在組織の病巣に対して低エネルギX線を一門照射する
STD法
- 線源標的間距離を一定とし、深部病巣に対して高エネルギーX線を照射する
- 多門照射や回転照射でおこなう
固定照射法
一門照射
- 体表に近い病巣(3~4cm程度)に用いられる
- 病巣の深さに応じて高エネルギー電子線のエネルギーを選択する
マントル照射
固定一門照射の中でも頚部、腋窩、肺門および縦隔リンパ節に限局した非ホジキンリンパ腫に対しての照射法
(対向・直交・接線)二門照射
ターゲットの深さに関係なく高線量の照射が可能
接線照射
- 乳がんなどの胸壁腫瘍に用いる
- リスク臓器の肺野への被ばくを抑える
- 電子線もしくは4~6MVのX線を用いる
多門照射
- 三門以上の照射法
- 二門照射と比べターゲットへの集中度が高い
- 肺がん、食道がん、膵がん、膀胱がんなどに用いる
全身照射
急性白血病への全身照射
- 骨髄移植の前処置照射
- 高エネルギーX線を 1回 3Gyの計 4回照射する
- 補償フィルタやボーラスによって均等照射をおこなう
- 悪性リンパ腫や免疫不全症にも適応される
全身性皮膚がんへの全身照射
- 高エネルギー電子線(2~4MeV)照射
- 皮膚面が高線量となるのでリンパ球の急激な減少はない
定位放射線照射(STI)
病巣部に対し集中的に照射する方法
小さな病巣に適応(聴神経腫瘍、視神経腫瘍、転移性脳腫瘍、脳動静脈奇形)
定位手術的照射(SRS)
- 一回の照射で治療が終了
- ガンマナイフ(60Coγ線)、Xナイフ、サイバーナイフによる照射
定位放射線治療(SRT)
分割照射
ノンコプラナ照射
寝台や照射装置が3次元的に動くことで任意の角度から照射
強度変調放射線治療(IMRT)
- 照射野内のX線強度分布を変化させる照射法
- X線強度を変化させるためにマルチリーフコリメータ、バイナリコリメータ、補償フィルタを用いる
- 前立腺がん、子宮頸がん、頭頸部がん、脳腫瘍などに適応
画像誘導放射線治療(IGRT)
照射前に画像を取得し、それをもとに照射野を決定する