第73回診療放射線技師国家試験を解説#AM36~40

午前 問36

原子炉を利用した放射線治療で用いる放射線はどれか。

  1. α
  2. β
  3. 陽子線
  4. 炭素線
  5. 中性子線

解説

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)で利用する中性子源は原子炉からしか得られない

答え 5

午前 問37

リニアックのフラットニングフィルタについて正しいのはどれか。

  1. ターゲットの上流側にある。
  2. 素材はアルミニウム合金である。
  3. ビーム中心ほどフィルタ厚が薄くなる。
  4. 照射野内X線強度分布を平坦化させる。
  5. フラットニングフィルタ通過後のビーム線質は軟化する。

解説

  • ターゲットの下流側にある
  • 素材は銅や鉛
  • ビーム中心ほどフィルタ厚が厚くなる
  • フラットニングフィルタ通過後のビーム線質は硬化する

答え 4

午前 問38

標準計測法12における陽子線の水吸収線量計測で正しいのはどれか。

  1. 線質指標は残余飛程 Rresである。
  2. 基準深 zrefはSOBPの遠位端である。 
  3. 線源表面間距離〈SSD〉は100cmである。
  4. 照射野サイズは基準深 zrefでの大きさである。
  5. ファントム材質は水または固体ファントムである。

解説

  • 基準深 zrefはSOBPの中心
  • 照射野サイズは10×10cm
  • ファントム材質は水

答え 1

午前 問39

下図のDVHについて正しいのはどれか。

  1. PTVのV95は53Gyである。
  2. PTVのD53は95%である。 
  3. OARのD20は14%である。
  4. OARのV20は14%である。
  5. OARのV5は30Gyである。

解説

  • PTVのD95は53Gyである
  • PTVのD5355Gyである
  • OARのD2016Gyである
  • OARのV553%である

答え 4

午前 問40

線量計算に使用される関数でSSDに依存するのはどれか。

  1. 散乱係数
  2. 出力係数
  3. 深部量百分率
  4. 組織空中線量比
  5. 組織最大線量比

解説

  • 深部量百分率はSSD一定のときの深部線量変化を百分率で表したもの
  • 他に線質照射野に依存する
  • 逆に線量率、照射時間、管電流などには依存しない

答え 3

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